キジ(雉)と遊ぶ
2007/3/29(木) 愛媛県松山市東野
最初は、まんまと騙(だま)されていたんですね。
しかしニ度目は、そうは行きませんよ。
丘の上の住宅地の中、
200坪ほどのミカン畑です。

キジが1羽、トットットットッと、
走って隠れました。
10メートルほど向こうに居ると
思って、
何枚か写真を撮りました。

しかし、いつまでたっても
全然動かないので、
ビニールのゴミ袋かなんか
のようで、「こりゃ失敗だ」
と思って、帰りました。
あとで、
拡大して見ました。

なんとなんと、
しっかりこちらを
見ているじゃありませんか。

「草隠れの術」に、
まんまと
はめられたというわけです。
三日後の29日、同じ畑の側を通りかかって、ふと見れば、
居るじゃないですか、同じ所。今日は騙されませんよ・・・。
頭が、ちゃんと見えとりますぞ。
そーっと隠れようとしても、
身をかがめても、
ごまかしは効きません。
ほれほれ、
また隠れたつもりでしょうが・・・
見えとりますぞ・・。
目玉も見えとります。
首を、すっこめても、
「関心ありません」
との態度くらいでは、
ごまかせません。

こちらは、大いに関心が
ありまする。
「ほな、仕方ないな〜」
「じゃ、そろそろ行くか・・」
小生は、ついて行きますよ。

「こっこっこっこ、ほれほれ」
などと声をかけながらですね。
鶏じゃないですが、
雉語を知りませんので・・。
低い姿勢でも、
よう見えるぞな、もし。
「なら、これでどうじゃ」
そうそう、そのように
胸張って、脚上げて、
堂々と歩かなきゃ、
男じゃないか。
「このまま行くと、道路に
出ちゃうんだなあ・・・」


Uターンですか、
それもいいでしょ、
でも、まだついて行きますよ。
「これで、大分見えんじゃろ」
その赤い顔では、なかなか
無理ですね。
「向こうは、住宅の
コンクリート壁だし・・」
悪さはしませんからね、
ま、ゆっくり歩いてください。
「また、元のところへ、
もんてしもたじゃないか・・・」
「まだ、ついて来るのかや〜」
いやいや、失礼いたしました。
10分ほどですが、
飛び去りもせず、
よく付き合ってくださいました。

では、このへんで失礼致します。
またいつか、お会いしましょう。

「俺なんか写して、どうするつもりじゃ・・・?」
【考察】なぜ、10分間も遊んでくれたのか、についての考察。
1)いつも、その畑のそばを通っている。
2)3日前に、まんまと騙された、「間抜けなおじさん」である。
3)遊び半分の気分で、声をかけながらついて行った。
4)50メートルほど離れた蜜柑畑が、宅地化の造成を始めて
いるため、飛び立っても行く先がほとんどなくなっていること。
5)「この前は、うまく騙してやったが、ちょっと気の毒だなぁ」
と思って、同情されている可能性があること。
などでは、ありますまいか・・・?
6日後の4月4日、通りかかった畑は、花盛りだったホトケノザ(仏座)も
すっかり掘り起こされ、裸の土をさらしていました。
スズメやツグミたちにとって、
いい餌場となっていました。

あのキジさんは、どこかへ
引越しです。

また草が繁ったら
お帰りくださいませ。
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