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   オオタカ繁殖で国に質問状   
   2008年7月11日付愛媛新聞報道の公開質問状の内容
(注:新聞記事ではありません)

「回答」は、このページ下欄にあります
  
  
  
上記質問状に対し、約2ヶ月後、下記のような回答がありました。
         「公開質問状」のご質問に対する回答について   平成 20年 9月 5日

7月10日に提出のあった「公開質問状」のご質問に対する回答は下記の通りです。
                      記

【質問1】クマタカよりも上位の注目種として選定されたオオタカの営巣・繁殖がなぜ調査の網の目からこぼれたのか、その原因についてどのように考察が行われたか。
【回答1】<環境影響評価時の調査>・ 環境影響評価時に行われたオオタカを含む猛禽類の生息分布調査では、今回新たに確認されたオオタカの営巣木周辺も確認できる調査地点を配置して調査を行いましたが、営巣木周辺での繁殖行動などの飛翔の集中は確認されませんでした。・ 調査については、専門家の助言も頂きながら適切な調査計画に基づき実施され、さらに調査結果は山鳥坂ダム環境検討委員会に諮り適切に評価されたものと認識しております。
<環境影響評価後の調査>
・ 環境影響評価後の調査として、モニタリング調査を実施しています。・ モニタリング調査は、主に事業実施区域での近々行う工事予定箇所で、生息・繁殖活動が行われているか否かを確認することを目的としており、その観点では調査は適切に行われたと考えております。・ 今回確認されたオオタカについては、営巣木が事業実施区域側から見て尾根を挟んだ外側にあったことや、繁殖が推定される行動が事業実施区域側で確認されなかったことなどから、営巣及び繁殖が把握できなかったと考えています。・ 調査については、専門家の助言も頂きながら適切に実施しており、さらに調査結果は山鳥坂ダム・鹿野川ダム環境検討委員会に報告しています。・今回のオオタカの件については、民間の方から情報を頂いたものであり、山鳥坂ダム・鹿野川ダム環境検討委員会の意見も踏まえ、今後はモニタリング調査の実施に加え、民間の方など、広く情報提供へのご協力が得られるよう努力していくこととします。

【質問2】各方面から問題点が指摘されてきた鳥類、とくに猛禽類の調査について、「準備書」や「評価書」形式ではなく、具体的な調査実態、すなわち担当責任者肩書き、チーム名、人数など、またその問題点があれば内容を明らかにされたい。
【回答2】@担当責任者肩書き現場の担当責任者は日本鳥学会、生物分類技能検定 1級(鳥類専門分野)等に所属または資格を有しています。
Aチーム名、人数など
チーム名は特に決めていません。人数については、生息分布調査や内部構造調査、モニタリング調査等の調査目的を達成できるように、その都度調査地点を設定し、各地点に 1名調査員を配置して調査を行っています。調査地点は調査目的等によって変わりますが、概ね 10点程度を配置しています。
B問題点について
調査方法等については「ダム事業におけるイヌワシ・クマタカの調査方法」(財団法人ダム水源地環境整備センター編・著)や「猛禽類保護の進め方」(環境省)等のマニュアルに基づき、必要に応じ専門家の指導・助言を得ながら実施しており、問題は無かったと認識しています。なお、今後はモニタリング調査の実施に加え、民間の方など、広く情報提供へのご協力が得られるよう努力していくこととします。

【質問3】「必要に応じ、専門家の指導・助言を得ながら」との文言(議事録などの極端な例では1ページに7回)が、調査・保護の拠り所とされてきた。その重責ある「専門家」とはいかなるものかいまだ明らかにされていない。経歴・実績・所属団体・専門分野を開示されたい(個人名は不要)。今回のオオタカ繁殖「目こぼれ」に関してその「専門家」からどのような指導・助言を受けた結果であるのか、説明されたい。
【回答3】・ 専門家とは、「山鳥坂ダム環境検討委員会」「山鳥坂ダム・鹿野川ダム環境検討委員会」および「動植物の保全措置に関する専門部会」の委員の方々のことです。詳細は下記をご覧下さい。
山鳥坂ダム環境検討委員会 http://www.skr.mlit.go.jp/yamatosa/kisya/kako/2007.html(『第 13回山鳥坂ダム環境検討委員会』の開催について( 2008.2.27)に記載)
山鳥坂ダム・鹿野川ダム環境検討委員会http://www.skr.mlit.go.jp/yamatosa/kankyou/iin2/index.html(第 1回 資料-2規約(案)等に記載)
・ 調査については、主に事業実施区域での近々行う工事予定箇所で、生息・繁殖活動が行われているか否かを確認することを目的とし、適切な調査地点の配置となるように指導・助言を受けたものです。今回のオオタカの件については、民間の方から情報を頂いたものであり、山鳥坂ダム・鹿野川ダム環境検討委員会の意見も踏まえ、今後はモニタリング調査の実施に加え、民間の方など、広く情報提供へのご協力が得られるよう努力していくこととします。

【質問4】貴事務所公表の「随意契約の内容及び契約金額」によれば「猛禽類調査費」として 27,615,000円ならびに 49,560,000円の契約が結ばれている。これが正しく使用されているのか検証されなければならない。国家財政緊迫の折、社会的責任は極めて重い。したがってその「支出明細」ないし「業務仕様」(個人名等は不要)を開示されたい。落札率がどちらも 99.47パーセントである以上、具体的な算出項目の積算は行われているはずである。
【回答4】・ ご指摘の業務は、平成 19年度 山鳥坂ダム環境調査(動物)業務委託及び平成 19-20年度 山鳥坂ダム鳥類調査業務委託と思われます。
・ 業務の内訳書は事務所において閲覧に供されていますが、業務に関係する資料の開示に当たっては、情報公開法に基づく手続きが必要となります。

【質問5】貴事務所ホームページや検討委員会で「繁殖地等への人の立ち入りを制限するなど」と提起しているが、どの法令または条例等に準拠しているのか、さらに地権者との関係をどう理解しているのか説明されたい。
【回答5】法令または条例等に準拠し、立ち入りを制限するものではありませんが、種の保存の観点から調査などの必要最小限の立ち入り以外はご遠慮いただきたいという主旨とご理解ください。

【質問6】上記措置があった場合、今回のオオタカ繁殖の新しい知見は得られなかった可能性が高い。「立ち入り制限」の弊害についていかように理解しているのか、態度を表明されたい。
【回答6】・種の保存の観点から調査などの必要最小限の立ち入り以外をご遠慮いただくことは重要なことと考えています。

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「環境省」ホームページ
   →「国交省四国地方整備局山鳥坂ダム工事事務所」ホームページ
  


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